松本押絵雛と月遅れのひな祭り

2020.03.03

三寒四温の言葉が沁みる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

まだくっきりと雪の残るアルプスの山陵を、うららかな陽射しの中ゆったりと温泉に浸かりながら眺められるのはこの時期だけの楽しみでございます。ぜひ界 松本の露天風呂で春の訪れをご体感くださいませ。

さて、春の行事と言えば桃の節句。家で雛人形を飾ったという方も多いのではないでしょうか。実は松本には押絵雛という伝統工芸品がございます。押絵という名前の通り、平面的な造形が特徴の雛人形です。面長の横顔をはじめとした柔らかな流線形が特徴で、平面人形でありながら生き生きとした表情が楽しめます。

江戸時代に盛んに作られ、松本手まり同様女子のたしなみとして浸透した押絵雛文化ですが、明治時代には徐々に廃れていきました。戦後復刻の動きがあり、江戸時代のものを忠実に再現したものが復活。その技術は現代にまで受け継がれています。

松本市はこの他にも人形文化が大変盛んな街です。商店街の軒先に並ぶ人形の移り変わりで季節の移ろいが感じられるという、なかなか珍しい光景が息づいていおります。松本にお越しの際はぜひ人形にもご注目ください。

そしてもう一つ、松本独特の文化として「月遅れのひな祭り」があります。これは実際の桃の開花と足並みをそろえて旧暦の桃の節句である4月3日にひな祭りを行うもので、寒冷地かつ文化の街である松本ならではの風習です。

3月3日から4月3日まで一ヶ月間も雛人形を飾っている場所もあるのだとか。

こういったことも松本に人形文化が広がる要因の一端なのかもしれません。のどかな空気とかわいらしい松本押絵雛に触れあう心穏やかな春旅をご体験いただければ幸いです。

  • 界 松本スタッフ

    界 松本のスタッフが、施設の最新情報や松本の四季、周辺のイベントなどをお知らせします。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE